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gato『U+H』サカナクション、ムラ・マサ、シガー・ロスが好きな人は必聴!

5人組エレクトロバンドgato(ガト)の2ndアルバム『U+H』(ユース)は、国内だとサカナクションD.A.N.(ダン)yahyel(ヤイエル)、海外だとジェイムス・ブレイクムラ・マサシガー・ロス辺りのファンに見つかったら大騒ぎになりそうです。

ダンスミュージック(ポストダブステップフューチャーベース)、バンドサウンド、ヒップホップのほか、R&B、ジャズ、エキゾチカドリームポップシューゲイザーアンビエントの要素も散りばめられた、極上のポップミュージックを堪能しましょう!

gatoの経歴

https://twitter.com/gato_official_/status/1412432979914199040

  • 左→右:sadakata、age、hiroki、takahiro、kai

2018年に千葉出身の男性陣4人で結成されたgato(ガト)。
2019年4月に東京出身のsadakataさんが加入して5人体制になりました。

  • age:ボーカル&サンプラー
  • takahiro:ギター&サンプラー
  • hiroki:ドラム
  • kai:マニピュレーター
  • sadakata:VJ

バンド名「gato」はポルトガル語で「猫」のこと。
フロントマンかつメイン・ソングライターのage(エイジ)さんは留学経験者で、その際のホストファーザーの猫の呼び方に由来します。

AKAI MPC Studio 2(島村楽器)


ボーカル&ギター&ドラムによるバンドサウンドと、サンプラー&マニピュレーター&VJによる電子音楽&映像が混ざった編成です。

サンプラーは録音した音源(サンプリングしたサンプル)を再生する機材(パッドを叩く、フィンガードラム)。

マニピュレーションとは楽器演奏に電子音楽を取り入れることで、マニピュレーターはパソコン、DAWソフトオーディオ・インターフェースシーケンサー、シンセサイザーなどの機材を使って、プログラミングされた音を制御します。

hirokiさんはグラフィックデザイナーとしてアートワークも手がけ、オーディオビデオの監督も担当。

sadakataさんはMVの監督と編集もしているほか、ジャンク・ディスコ・バンドHave a Nice Day!(ハバナイ)のサポートギタリスト中村むつおさん率いる3人組エレクトロオルタナティブバンドtomodati(トモダティ)では、VJ&ボーカルとして活動しています。

ムラ・マサ「What If I Go?」


ageさんは高校3年から大学時代にかけて、ジャズバー専属バンド(ハコバン)のベースプレイヤーでした。
演奏する機会が多かったのは、ジャズのスタンダードよりR&Bやネオソウル

そのかたわら、それぞれ別のバンドを経たgatoの男性陣4人と女性ボーカルの5人で、ポストロックマスロックカオティック・ハードコアエモ系バンドを結成し、ベースを担当します。

大学卒業後、アパレル業界に就職しましたが、女性ボーカルの脱退と自身の脱サラを機に、ダンスミュージック路線のgatoのボーカルになりました。

もともとageさんは北欧アイスランドのバンド、シガー・ロスなどのポストロック系だけでなく、エレクトロニカテクノハウスも好きで、路線変更のきっかけとなったのはイギリスのアーティスト、ムラ・マサだったそうです。

ディスコグラフィ

https://twitter.com/877887_hana/status/1451838591655546883

  • 2018年12 月7日:1st EP『Luvsick』
  • 2020年10月14日:1stアルバム『BAECUL』
  • 2021年5月12日:『BAECUL REMIXES』
  • 2021年10月13日:2ndアルバム『U+H』

gatoはサカナクションの所属事務所HIP LAND MUSIC(ヒップランドミュージック)のデジタルディストリビューションサービス「FRIENDSHIP.」によってサポートされています。

『U+H』の概要


アルバムタイトルの『U+H』(ユース)は「Youth」(若者)を表していて、「U=You」(第三者から見た自分)と頭文字が「H」の「Heart、Happy」などの言葉を接続するという意味が込められています。

基本的に作詞・編曲はageさん、作曲はgatoです。
ミックスはサカナクションも手がけている土岐彩香さんマスタリング山崎翼さん

先行シングル4曲(そのうちコラボ作1曲)、インスト2曲を含む全10曲をじっくり聴いていきましょう。

【1】intro


40秒ほどのイントロは、幻想的な雰囲気がただようアンビエントです。

【2】月兎


冒頭からポストロック時代の変拍子の片鱗がほのかに香る「月兎」。

『竹取物語』のかぐや姫がモチーフで、地球から見た月の都「月宮殿」の物語が描かれています。
ageさんは幼少期に祖母から仏教の話を聞き、神話について調べるようになったそうです。

【3】××(check,check)


エキゾチックなウワモノ、ハンドクラップ、トライバルなビート、ラップと歌の使い分け、エモーショナルなギターや鍵盤など、「型破り」ともいえる多様な要素がバンドアンサンブルとして見事にまとめられたダンスチューン

歌詞に出てくる「松果体」は脳にある内分泌器官で、メラトニンというホルモンを分泌し、ヨガでは「第三の目」(第6チャクラ)とも呼ばれています。

ageさんがDJをする際のパーティー名でもあり、「ユートピア(理想郷)を目指したい」という願いが込められているそうです。

sadakataさんが監督と編集を務めたMVでは、死後の世界観が表現されています。

【4】high range(feat. who28,さらさ)


2021年9月22日に配信リリースされた第4弾先行シングル。

5人組コレクティブDENYEN都市のメンバーでもあるラッパーのwho28さん、神奈川・湘南出身のSSWさらささんをゲストに迎えた、バンド初のコラボ作です。

ミックス・マスタリングはプロデューサー・トラックメイカー・DJのKUROMAKUさん

「Kポ」という仮タイトルだったそうで、K-POPのようにメロウかつポップなヒップホップナンバーに仕上がっています。

テーマは文化祭などの物事が終わったときの寂しさや余韻

本タイトルの「high range」とはageさんの元恋人がささやいていた歌のことで、アルバムリリース時の28歳より若かった頃のノスタルジックな思い出が表現されています。

映像作家のItaru Sawada監督によるMVには、モデルの美優梨(Myuri、みゅうり)さんも出演。

【5】interlude #1


30秒ほどのインタールードは、鍵盤の音色が郷愁を誘うアンビエントです。

【6】noname


「noname」は第3弾先行シングルとして2021年9月1日に配信リリースされました。

「無知だった若い頃」を「名前も知らない花」になぞらえ、感傷に浸ることで現在の苦悩を乗り越え、純粋だった頃のエネルギーを取り戻そうとするジャジーなナンバー

オーディオビデオの監督はhirokiさんです。

【7】teenage club


第2弾先行シングルとして2021年8月11日に配信リリースされた「teenage club」は、ドリームポップ、シューゲイザーのgato流解釈

そもそもポストロックが好きなageさんにとって、10代の若さを象徴するサウンドと歌詞になっています。

hirokiさんがオーディオビデオの監督を務めました。

【8】27’s club


インスト2曲以外で唯一歌モノではない、オーガニックなダンスミュージック(ディープハウス

ポエトリーリーディング風の逆再生ボイス、ウーアーコーラスやハミングのようなスキャットが入っていますが、歌詞は聴き取れません。

タイトルの「27クラブ」とは、ザ・ローリング・ストーンズブライアン・ジョーンズザ・ドアーズジム・モリソンなど、27歳で亡くなったミュージシャンやアーティストのことです。

バンド活動をしているものの27歳で亡くならなかったからロックスターではない、というageさんの思いが込められています。

等身大の若さが表現されていて、ロックとテクノ、ライブハウスとクラブを分断せずにつなぐところがgatoらしいと言えるでしょう。

【9】21


2021年7月7日に配信リリースされた第1弾先行シングルは、素直で純粋だった若い頃の思い出が描かれたセンチメンタルなドリームポップ

「光と影」がテーマで、タイトルの「21」には「gato結成前のageさんが21歳だった頃」と「楽曲を制作した2021年」という2つの意味が込められています。

sadakataさんがMVの監督と編集を務めました。

【10】no local


主にライブハウスで活動するロックシーン、バーが主戦場のジャズシーン、クラブを拠点とするヒップホップやDJシーンなど、さまざまなコミュニティがある音楽業界。

それらの「どこにも根差していない」というgatoの特徴が表現された、壮大なアンビエントです。
ほとんど英語の太いボーカルも、サウンドの一部として幽玄に響きます。

LOUNGE NEO閉店


gatoがよくライブを行っていた東京・渋谷のLOUNGE NEO(King Gnu「あなたは蜃気楼」のMVの撮影場所としても知られている)が2020年5月に閉店したことも、根無し草的な感覚の一因。

ヨンシー「Shiver」


シガー・ロスのフロントマン、ヨンシーやイギリスのSSW&プロデューサー、ジェイムス・ブレイクにインスパイアされたナンバーです。

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